「なんでソーシャルゲームってパチンコと同列にされるんですかね」
って、後輩が言う。
「ソーシャルゲームってデジタルコンテンツを売る仕組みじゃないですか。今までのデジタルコンテンツ屋さんができなかった、少額決済でデジタルコンテンツをお金に変える仕組み作ったじゃないですか。すごいことですよ。」
うん。僕もそう思うよ。でも、「ソーシャルゲームとパチンコが同一視されるのは仕方がないよ」とも思う。
DeNAの財務状況やGREEの財務状況、http://www.cyberagent.co.jp/ir/reference/chg/:CyberAgentの財務状況を見ればこれまでに売り上げが急激な勢いで伸びていて、DeNA、通期売上高134%増の1,127億円。2014年度売上高5,000億円を目指す :ベンチャーニュース:Venture Now(ベンチャーナウ)にもあるように今後もユーザー数、業績ともに一段の伸びが予想されていることは、共通認識としておいていいよね。
どの会社も業績が伸びててユーザー数が増える事が予想されるから、パチンコと同一視されるんだよ。
っていうのは刺さんなかったみたい。後輩は、あんまり納得してない顔をしていた。
なぜ、人は携帯ソーシャルゲームに嫌悪感を持つのか。 | More Access,More Fun!とか、ソーシャルゲームは金を搾取して、運営会社がモラルにかけている場合が多く嫌い - First Loungeとかよく言われてる事だよね。
まぁ、弱者をターゲッティングしてる"と思われてる"から問題になるんだよ。
ってのも刺さんなかったみたい。やっぱり後輩は、あんまり納得してない顔をしていた。
あんまりにもあんまり納得してない顔をされたので、どうやら論理的に伝える事ができていないようだ、と、そこでちょっと立ち止まって考えてみたという話。
そもそも、ソーシャルゲーム批判ってどんなの?
批判記事とか読んでみるといくつか類系があるんじゃないかな。
- 妬み系
- 儲かってるからむかつく
- 働くのは俺たちで儲かるのはあいつらだよ(中の人)
- 賭博法に抵触する系
- 射幸心煽り過ぎ
- 法に抵触するような事を公然とやってるのはどうなの
- 犯罪の温床系
- RMTとか
- 青少年とか、PTAとか
- 搾取かっこわるい系
- 情報弱者、社会的弱者から薄く広く集金してる構造が悪い
- 情報弱者に注意喚起するべきだ
- ソシャゲーとか頭の悪い奴がやるもんでしょ
- コンテンツの質が低い
- ゲーム理解できない系
- コンテンツの社会的認知度が低い
- 非生産的
- ゲーム脳とか
- 共感できない
みたいな感じ。感じだからミッシーかどうかは気にしないで。
妬みは論外だけど。
まぁ、犯罪の温床、賭博法云々はいいのさ。それはシステムや運用で改善できる問題だから。
グリー株式会社 | ニュースリリース | プレスリリース 2012年 | プラットフォーム事業者6社によるソーシャルゲームの利用環境向上等に関する連絡協議会を設置
がうまく機能すれば自浄作用が働いて業界が健全化するさ。
しなければ、グリー、週刊誌に「摘発検討」と報じられる 「犯罪行為、一切ない」と反論が検討じゃなくて、実際に行政が介入して健全化の方向に持って行くよ。
で、他の批判にどうやって応対するかっていうと、今まではさ、
『「搾取かっこわるい」ってのは、第3者的な批判だよね。搾取されているといわれている人たちは、ゲーム内のその何かにお金を払うだけの価値を感じてるんだから。「ガチャ回してカードとって集めるだけとか、昔のRPGとかに比べてゲームの質が低いのに、そんなものにお金払うとか信じられない」とかいう人は、あなたの思う質の高いゲームについて、俺だってソーシャルゲームなんか作りたくねーよ! とかスクエアエニックスホールディングスの財務ハイライトとかを読んで考えたら良いとおもう。
だいたい、情弱だから社会的弱者だからソーシャルゲームやってるんだとか、大衆は無駄な時間使うもんだとか、そんな批判、無意味。誰がどんなものに価値を感じようとも問題ないでしょ。自分の金払って、楽しんで何が悪い訳?
だれか、パチンコをやっている奴は馬鹿だ、ギャンブルやっている奴は馬鹿だ。パチンコもギャンブルも社会的価値が低くて非生産的で、無駄な行為だ。って考えているひとに、ソーシャルゲームをパチンコやギャンブルと同列に扱うんじゃねぇ!って伝えて納得してもらう方法を、ぼくに伝授してくれさい。
多分、無理だよね。価値観が違うから。
分かってもらう必要なんかないよ。本人たちは楽しんでお金払ってるんだから、気にしなくて良いよ。価値観の違う人は、頭が固いし、ムリだって。
価値観は多様。多様な価値観は許容しなきゃいけないよね!*1』
みたいな、価値観多様、分かんないなら分かんなくていいよでなんとかなってたわけっすよ。
で、最初に戻るわけ
世界で10億ユーザー目指して、ゲームで世界を幸せにしようぜ!っていってるわけじゃん。ソーシャルゲームが一般化しようとすればするほど、あるユーザーが感じている価値がみんなに理解できるようにならなきゃいけないんだよ。
「ガチャ回してカード集めてコンプリートする」っていう行為に対して10万円払うことが、「ぼくはそれに10万円払わないけれど、きみがそれにお金を払うことは理解できる」っていう程度に理解できるようにならないといけない。「ぼくはクルマに20万円かけてアルミホイール買う事はしないけれど、きみがアルミホイールを買う事は理解できる」程度に。
そうでなければ、いつまで経ってもパチンコと同じ。なんだか、怪しげで、無価値で、分かる人にしか分からないのに、金だけもうけてて。健全じゃねぇ!みたいな非難を甘んじて受けて行かなければならないよね。そういう意味で、ソーシャルゲーム業界に就職する人たちは、どことなくお金と引き換えにみたいな感じなんでしょ。
だから、健全化っていうのは、警察のお世話にならないように、犯罪を助長しないようにするってことと、ソーシャルゲームに対するイメージを良い方向に変えるってことの2軸になるんだとおもう。
ま、そういうわけだからして
南場智子氏の講演内容のsho_yokoi氏によるまとめ - Togetterで南場さんがいってる、
南場氏「DeNAで成し遂げたい事を三つ挙げたい。1つ目。social gameは悪者扱いされがちだが、これを→entertainment→culture、あるいは、→edutainment→education、あるいは、→ramificationとしていきたい」
って日本語でOKな言葉は、ゲームが文化として受け入れられなければ、モバイル50億の端末をターゲットにしたプラットフォームで世界一を目指す事なんてできないってことだよね、ってことで。
もうさ、二郎とかゲームじゃん。スーパーのスタンプもゲームだし、山崎パンの白い皿だってゲームだよね。そういうのお店の人がゲーム化できるプラットホーム作ればいいんじゃない?おばちゃんも500円券もらえるなら文句いわないよ。
あるいは、ゲーム内のカードが現実世界で使えるとかすればいいんじゃない?クーポンとかつまんないじゃん。敵と戦って手に入るのがネイルサロンの2000円引きクーポンなら、自称セレブも文句いわないよ。ガチャ回して手に入るのカードがゴルフ場で1ラウンド!なクーポンとして使えるならおっさんも文句いわないんじゃね。ゲームとの親和性が問題か。
まぁ,ソーシャルゲーム自体を理解してもらうってよりもページが見つかりません - MSN産経ニュースみたいな、野球界に寄付して知名度と信用を勝ち取るというコーポレイトハックてきなことでどうにかしてかなきゃいけないんだよね。
立ち止まって、考えただけで、まとまってなくて申し訳ありません。もう、眠くて面倒くさいので、書きっぱなしでいきます…。
せんでん
1タップで写真共有tottepost
カメラのついたiPad/iPhoneで撮った写真を、その場でFacebook/Mixi/DropboxなどのサービスにアップロードできるtottepostというiOSアプリを開発しています!詳しくは、iTunes App Storeをご覧ください。
*1:ぼくは、「多様な価値観」って言葉で物事を済ませる事を、ただの無関心だと思っています